住民監査請求Ⅱ                                                                                       

2026.7.20  記                                               2度目の横手市職員措置請求書(住民監査請求書)を令和8年7月17日、提出しました。                  前回の住民監査請求は、事件性が疑われる個別の案件でしたので、自治会名の公表は控えました。                                          今回は対象自治会が複数に及び、制度開始年度の平成28年から不適切と思われる報奨金が継続して支払われている自治会が存在することから、制度全体の構造的課題を明らかにする必要があると判断し、対象自治会名を明白にしています。                                 
                  

                横手市職員措置請求書                  横手市長に関する措置要求の要旨                            1, 請求の趣旨
 横手市が自治会に支払っている「環境美化推進員活動報奨金」について、市が自ら定めた算定規則に反し、市政協力員が実在しない複数の自治会に対して、市政協力員分の報奨金を支出している疑いがある。
また、制度開始年度(平成28年度)から現在まで、複数の自治会に対して同様の算定方法による支出を継続している可能性がある。
本件は・算定根拠の欠如・審査義務違反・規則違反・不当な財務会計行為に該当する可能性が高いため、地方自治法第242条第1項に基づき監査を求めるものである。
2, 請求の対象となる財務会計行為
 対象となる財務会計行為は以下のとおりである。
① 市政協力員が実在しない自治会に対し、市政協力員数を算定に含めて報奨金を支出した行為
② 算定規則に反する支出を行った生活環境課の事務処理
③ 違法・不当な支出を是正せず、制度開始年度から長期間放置している行為
④ 制度開始年度からの周知不足および審査体制の不備により、制度全体として誤支出を生じさせて  いる行為
3, 請求の理由
 以下、証拠資料に基づき問題点を整理する。
① 市政協力員が実在しない自治会に、市政協力員分の報奨金を支出している。
 ・証拠①「環境美化推進員の手引き」には、市政協力員数×5,000円+自治会の世帯数×50円と  算定方法が明記されている。
・証拠②「市政協力員への報酬一覧」には、対象自治会のいずれの自治会名も記載されておらず、市政協力員が存在しないことが確認できる。
・証拠③「環境美化推進員活動報奨金支払一覧」では、市政協力員がいる前提の金額が支払われ、算定式に照らして不自然である。
以上より、算定規則に反する支出である。
② 生活環境課が算定の前提となる事実確認を行っていない可能性
 本件報奨金は自治会が申請する方式ではなく、生活環境課が自治会からの事業報告を受け、市政協力員数を確認し算定する構造となっている。
しかし生活環境課は、市政協力員が存在しない事実(証拠②)と算定規則(証拠①)を照合せず算定している。この確認不足が制度開始年度から継続していることから、審査体制や内部統制の不備が存在していた可能性が高い。
③ 虚偽の算定に基づく公金支出は違法支出に該当する
 市政協力員が存在していないにもかかわらず、市政協力員分の報奨金を支出することは、算定根拠の欠如、規則違反、財務会計行為の瑕疵に該当し、違法な公金支出となる可能性が高い。
公金支出においては、支出の根拠となる規則に適合していることが必須であり、算定根拠を欠く支出は違法な財務会計行為に該当する。
④ 自治会の定義・要件が曖昧で、行政内部のチェック機能が働いていない。
 自治会の定義・要件が制度上明確でないため、自治会としての適格性を確認する基準が存在しない。
その結果、生活環境課が精査せず誤った算定を行っている可能性がある。
また、自治会の定義・要件が制度上存在しないため、誰でも任意に「〇〇町内会」と称して登録すれば、世帯数分の報奨金を受領できてしまう構造となっており、内部統制上の重大な問題である。
4, 請求事項
 監査委員に対し、以下の事項について監査を求める。
① 対象自治会に対する報奨金算定が「環境美化推進員の手引き」の規則に適合しているか
② 市政協力員が実在しないにもかかわらず算定に含めた理由
③ 違法・不当な支出があった場合の返還措置
 馬場崎町内会14,950円 大水戸町内会19,900円 田中町丁内会18,450円
富士見町町内会 17,700円 三枚橋町内会41,300円 条里町内会12,600円
末広町々内会19,000円 横手駅前町内会24,200円 西前郷町内会36,800円
中前郷町内会13,450円 旭川町内会26,700円 清川町町内会15,000円
追廻町内会28,350円 朝倉碇町内会26,050円 駅南町内会12,800円
外目自治会28,500円 新藤柳田持田町内会19,700円 大屋寺内町内会14,900円
新町町内会21,800円 赤谷地町内会21,700円 上猪岡町内会25,550円
中猪岡町内会11,750円 沼下町内会17,000円 森崎部落会11,900円
赤坂後野町内会39,650円 赤川町内会13,400円 塚堀町内振興会11,650円
般若寺町内会12,300円 清水町部落会12,500円朝日が丘町内会65,900円
松林部落16,250円                           計671,700円
④ 制度開始年度からの誤支出の有無および横手全地域局の調査
⑤ 再発防止策および生活環境課への指導
5, 事実証明書
 証拠① 環境美化推進員の手引き (1部)
    「6) 活動報奨金について」に算定方法が明記されている。
 証拠② 令和7年度 市政協力員報酬支払一覧 (A4・6枚)
      対象自治会のいずれにも市政協力員が存在しない。
 証拠③ 令和7年度 環境美化推進員報酬支払一覧 (A4・7枚)
    対象自治会に対し、市政協力員が存在する前提の金額が支払われている。
   【対象自治会名】数字は一覧の項目のNoです。
    15馬場崎町内会 31大水戸町内会 39田中町丁内会 40富士見町町内会
    41三枚橋町内会 42条里町内会 43末広町々内会 44横手駅前町内会
    45西前郷町内会 46中前郷町内会 64旭川町内会 65清川町町内会
    69追廻町内会 80朝倉碇町内会 96駅南町内会 105外目自治会
    108新藤柳田持田町内会 111大屋寺内町内会 112新町町内会
    116赤谷地町内会 124上猪岡町内会 125中猪岡町内会 127沼下町内会
    128森崎部落会 130赤坂後野町内会 136赤川町内会 137塚堀町内振興会
    138般若寺町内会 139清水町部落会 141朝日が丘町内会 162松林部落
6, 備考
  以下、本件に関する事実経過及び制度上の問題点を補足する。
(1)事実経過について
 令和7年、請求人は生活環境課に対し、算定規則(証拠①)と実際の支出内容(証拠③)に不一致があ  ることを指摘した。その後、対象自治会を精査したところ、当初の1自治会に限らず、同様の算定方法に基づく支出が複数の自治会において確認された。
さらに、制度開始年度(平成28年)の支出状況を確認したところ、複数の自治会において、制度開始年度から継続して算定規則に適合しない支出が行われている可能性が判明した。
現時点では横手地域局分の一部のみの精査であり、他の地域局についても同様の確認が必要である。これらの状況から、誤った算定が長期間にわたり継続していた可能性が高い。
(2)制度設計上の不備について
 証拠①「環境美化推進員の手引き」の「登録について」には、市政協力員の実在確認に関する記載がなく、制度設計上の不備が認められる。この不備により、生活環境課が市政協力員不在の自治会に対して誤った算定を行う一因となっていると考えられる。
また、制度開始年度において自治会側が制度内容を十分に理解していなかった可能性もあり、制度の周知が十分であったかについても検証が必要である。
公金支出においては、対象者の適格性を確認するための明確な基準が必要であるが、当該制度にはその確認手続が十分整備されていない。
(3)内部統制・審査体制の欠如について
 自治会の定義・要件が明確でないことに加え、市政協力員の実在確認を制度上担保する仕組みが存在しないため、生活環境課が審査内容を精査せずに受理する運用が常態化している。
その結果、複数の自治会において、市政協力員が実在しないにもかかわらず、市政協力員数分の報奨金が算定に含まれたまま支出されている。
これは行政内部のチェック機能が十分に機能していないことを示すものである。
さらに、自治会の定義・要件が制度上存しないため、自治会としての適格性を確認する基準や手続きがなく、極端な例として、誰でも任意に「○○町内会」と称して登録すれば、世帯数分の報奨金を受領できてしまう構造となっている。
このように、自治会の実体確認や世帯数を担保する仕組みが欠如していることは、内部統制上の重大な問題であり、誤った算定や不適切な支出が長期間継続した背景の一つと考えられる。
(4)制度開始年度における自治会名の把握方法の不透明性について
 制度開始年度(平成28年度)において、生活環境課がどのような方法で自治会名を把握し、報奨金の支払い対象を決定したのかについては、制度上明確な手続きが存在しない。
自治会の定義・要件が制度上整備されていないため、自治会としての適格性を確認する基準もなく、自治会名を割り出した方法が不透明である。
制度運用上の重大な課題であり誤支出が長期間継続した背景の一つと考えられる。
(5)善良なる自治会への影響と行政側の責任について
 本件には、確信犯的に報奨金を受領した自治会が存在する可能性がある一方で、制度内容を十分に理解していなかった自治会も多数存在すると考えられる。
制度開始年度における周知が十分でなかったこと、自治会の定義・要件が制度上存在しないこと、市政協力員の存在確認手続きが整備されていないことなど、制度設計上の不備が背景にある。
自治会は任意団体であり、会計能力や組織体制に差があるため、制度を正確に理解することが困難な自治会も存在する。また、返還能力がない自治会もあることから、誤支出の原因を自治会側の責任とすることは適切ではく、制度設計および内部統制の不備という行政側の構造的課題が主因であると認識している。
よって、本件は自治会を非難する趣旨ではなく、制度の欠陥により善良なる自治会が不利益を被る可能性があるため、その是正を求めるものでもある。                  (6)誤支出が長期間継続した理由
 本件の誤支出は単なる事務的ミスではなく、「性善説に基づく制度運用」「自治会の定義・要件の欠如」「市政協力員存在確認手続きの不備」「審査基準の欠如」「生活環境課の確認義務の不履行」「内部統制の不備」といった複数の構造的問題が重なった結果、制度開始年度から現在まで長期間にわたり継続したものと考えられる。
これらの点から、本件は制度運用上の重大な瑕疵を含むものであり、監査委員による是正措置および再発防止策の検討が必要である。                         以上 請求者
 住所 
 職業 自営
 氏名                                         地方自治法第242条第1項の規定により別紙事実証明書を添え、必要な措置を請求します。   令和8年 7月 17日                                  横手市監査委員 様

4,請求事項③の自治会名横の数字は、令和7年度末に支払われた報償金額です。        制度開始年度の平成28年から継続している自治会があるため、横手地域局分だけで、約670万円が不適切支出となる可能性があります。                           前回の住民監査請求の対象自治会は、報奨金を受領後、中間搾取(ピンハネ)をしてから、傘下の自治会へ支払い、自治会に混乱を生じさせています。その原因・責任は不適切支出した横手市にあります。                                          今回、自治会名が記された傘下の自治会への支払いも、中間搾取の可能性が否定できません。          今回の住民監査請求は、善良なる自治会を非難する趣旨ではありません。横手市の制度設計および内部統制の不備により、自治会が誤ったった状態に置かれ、善良なる自治会が制度の被害者となり得る可能性があるため、その構造的課題を明らかにする目的で自治会名を明白にしています。          善良なる自治会関係者を責める意図は一切ありません。                   

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